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[ iGEM Japan の歴史 ③ ] 2016年 ~ 2020年


iGEM 2020 (アイジェム) において、日本人初のアンバサダーを務めたRyo Niwa氏の協力の元、新規のチームが2チーム参加するなど、iGEM Japanのコミュニティが徐々には発展しています。そこで、iGEM Japanの簡単な歴史を振り返りたいと思います。
( 第一弾はこちら 、第二弾はこちら )

第三弾として、2015年 ~ 2020年のiGEMの歴史を振り返っていきたいと思います。
( iGEM 2020はもう少し詳細なレビューも予定しています。)
iGEM 2015から高校生チームが参加したり、中国勢の台頭が目立ち、iGEMに対する難易度が年々増加していく中で、日本チームも新しい顔ぶれに変化していく、変革の時代でした。iGEM 2016 ~ 2019は、1年に1度にボストンに、全チームが集まり、争う形式でした。iGEM 2020はCOVID-19の影響もあり、完全オンラインで争う形式でした。

(※筆者は当時の状況を詳しく知るわけではないので、追加・訂正に関するご意見をいただけると幸いです。)

iGEM 2016 (8)

参加チームは、272チーム。高校生カテゴリーは、36チーム。Community Labは4チーム。公式ページはこちら

日本からは2015年大会から、Tokyo Tech, UT-Tokyo, HokkaidoU Japan, KAIT Japan, Nagahama, Gifuと、Kyotoが復帰し、
さらに、ASIJ Tokyoが日本から初の高校生チームとして出場し、合計8チームになりました。

結果


Gold : Kyoto, Tokyo Tech
Silver : Gifu, Nagahama, UT-Tokyo
Bronze : HokkaidoU Japan, ASIJ Tokyo, KAIT Japan

iGEM 2017 (9)

参加チームは、295チーム。高校生カテゴリーは、42チーム。Community Labは3チーム。公式ページはこちら

日本からは2016年大会から、TokyoTech, HokkaidoU Japan, KAIT JAPAN, Nagahama, Gifu, Kyoto, ASIJ TOKYOと、さらに、出場し、KobeBotchan Lab Tokyoが初出場し、合計9チームになりました。

結果


Gold : TokyoTech
Silver : Kobe, Kyoto
Bronze : Botchan Lab Tokyo, Nagahama, ASIJ TOKYO, Gifu, HokkaidoU Japan, KAIT JAPAN

iGEM 2018 (6)

参加チームは、316チーム。高校生カテゴリーは、58チーム。Community Labは1チーム。公式ページはこちら

日本からは2017年大会から、Tokyo Tech, KAIT JAPAN, Gifu, Kyoto, ASIJ Tokyo, Botchan Lab Tokyoが出場し、6チームになりました。

結果


Gold : -
Silver : ASIJ Tokyo, Botchan Lab Tokyo, Kyoto
Bronze : KAIT JAPAN, Gifu, Tokyo Tech

iGEM Japanから出場したチームで、Goldを獲得することができませんでした。
iGEMの難易度が上がっていることを感じます。

iGEM 2019 (7)

参加チームは、338チーム。高校生カテゴリーは、70チーム。Community Labは2チーム。公式ページはこちら

日本からは2018年大会から、TokyoTech, KAIT JAPAN, GIFU TOKAI, Kyoto, ASIJ Tokyo, Botchan Lab Tokyoと、さらに、出場し、Gunmaが初出場し、合計7チームになりました。

結果


Gold : Kyoto
Silver : TokyoTech
Bronze : Botchan Lab Tokyo, GIFU TOKAI, Gunma
Entry : ASIJ Tokyo, KAIT JAPAN

Kyotoが、Best Environment Project (Nomination) と、Best Part Collection (Nomination) に選出されました。

iGEM 2020 (4)

参加チームは、249チーム。高校生カテゴリーは、65チーム。Community Labは0チーム。公式ページはこちら
(失格を初めてみました... (Moscow-Russia))

日本からは2019年大会から、KAIT JAPAN, Botchan Lab Tokyoと、さらに、QdaiWasedaが初出場し、合計4チームになりました。

結果


Gold : Waseda
Silver : Botchan Lab Tokyo, Qdai
Bronze : KAIT JAPAN

Wasedaが、Best Information Processing Projectを受賞、Best education (Nomination) にも選出されました。

まとめ

iGEM Japanの歴史の振り返りの第三弾として、2016年 ~ 2020年の日本チームのiGEMの歴史を振り返ってみました。
参加するチームの増加など、iGEMの難易度が上昇していく中で、iGEM Japanは対応しきれずに、苦戦している様子が見られました。しかし、新規参加チームが定着することや、ノウハウが日本チームで共有されていく中で、iGEM 2019、iGEM 2020と復調の兆しも見れる、変革の時代でした。

COVID-19の影響で世界情勢が目まぐるしく変化し、iGEM 2020は開催すら危ぶまれる中、iGEMは、完全オンラインに移行し、大会を行うことができました。そんな変化し続けるiGEMは、今後はSDGsを取り入れた新しい大会に、さらに進化していくようです。今後もiGEM Japanも常に時代の最先端に挑戦し続けていってほしいと思います。

今回、3回に分けて、iGEM Japanの歴史を振り返ってきましたが、良い成功の栄光の影には、数年単位でノウハウをため、継続していく地道な努力を感じました。(Wasedaチームも初年度は、多くの経験者に支えられながら、2年計画で参加していました。)
今後も、iGEMやSynbioの世界を盛り上げてくれることを期待しています。

2006年 ~ 2010年についてまとめた第一弾の振り返りはこちら からどうぞ。
2011年 ~ 2015年についてまとめた第二弾の振り返りはこちら からどうぞ。

参考資料

iGEM公式の結果まとめページ
https://igem.org/Results

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