この記事は iGEM・合成生物学 Advent Calendar 1日目の記事です。
今年も昨年に引き続き、iGEM (アイジェム) や合成生物学 (Synbio, Synthetic biology)をもっと多くの人に興味を持ってもらいたいと思い、この ” iGEM・合成生物学 Advent Calendar 2020 ” を始めました。
本記事では、iGEM 2019から、どのように変化していったのかを書いていきたいと思います。
2日目からは、iGEM・合成生物学研究に関する仲間が、iGEMや合成生物学の楽しさ、やりがい、厳しさ(?)などを書いてくれました! まだご覧になっていない方は、そちらも合わせてお楽しみください。
iGEMとは?
iGEM( International Genetically Engineered Machine competition)とは、学生チームを中心とした合成生物学の国際大会です。
この大会では合成生物学・遺伝子工学によって、自分たちで生物学的な新しいパーツを作り、その機能、実用性、面白さなどを各チームが研究・プレゼンし競い合います。
初のオンライン開催 (ボストン → オンライン)
iGEMは、2004年に米5大学間の大会として始まり、2019年まで、1年に1回、ボストンで開催されていました。しかし、2020年は、COVID-19の影響を考慮し、完全オンラインで大会が開催されました。
2021年は、昨年度の大会の最後に、ついにボストンを離れパリに向かうとアナウンスもありましたが、2020年大会では、それらに関する新しいアナウンスは確認できていませんでした。
来年度以降は。通常開催を行うとしても、本年度のようなオンラインでの参加を認めるというような意見もあるようです。海外渡航や、期間中の授業などの関係で、悩んでいた方には朗報かもしれません。
参加チーム数 (360 → 256)
iGEM2020では世界各国から約250チームが参加し、各チームの研究成果を全体に発表しました。COVID-19の影響が強くあり、ラボへのアクセスが制限されたチームが多く存在した中、これだけのチームが参加したことは驚きです。
iGEMの開始以降、チーム数は増加傾向にありましたが、本年度は大きく減少しています。しかし、COVID-19の影響で参加を見合わせたチームも多く存在しており、2021年大会の参加チームは、2019年のように戻る可能性も十分あります。(追記: iGEM 2021は、300チーム以上が参加登録をしており、回復の兆しがみています。)
結果
iGEM2020に関する、全チームの結果はこちら からご参照ください。
iGEM Japan 2020
本年度は、日本から4チームが参加しました。
また、2日目に記事を書いてくださったRyo Niwaさんが、公式アンバサダーとして日本チームをサポートしてくださりました。
iGEM2020 日本からの出場チーム (7 → 4)
今年は昨年に引き続き、Botchan_Lab_Tokyo、KAIT_JAPANの2チームと、新たにQdai、Wasedaの2チームが初めてiGEMに参加しました。
全てのチームがメダルを獲得し、Wasedaチームが、Information Processing Track awardとBest education (nomination)を獲得されていました。
大学生チーム(6→4 チーム)
- Botchan_Lab_Tokyo
- KAIT_JAPAN
- Qdai (New !)
- Waseda (New !)
高校生チーム (1→0 チーム)
参加チームなし
各チームの詳細プロジェクトページはこちら
各チームのSNSはこちら
先が全く見えなかったiGEM 2020に参加され、最後までしっかりと完走された日本チームの皆さん、本当にお疲れ様でした。
2021年大会は、2020年大会は参加を見送ったチームも2年計画で挑んでくるチームも含めた、さらなるハイレベルな争いを期待しています!
また、新しくiGEMを始めようか迷っている個人やチームの方は、こちらの記事をお読みいただくと、何をやるのか明確になると思います。
iGEMを始めよう!必要な3つのこと
あとがき
” iGEM・合成生物学 Advent Calendar 2020 ” に、多くのiGEMerが執筆してくださりました。
皆さんありがとうございました!
多くのiGEMerの体験談が綴られておりますので、まだお読みになっていない方は、こちら を読むとより大会の臨場感が体感できると思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
来年以降もiGEMや合成生物学に関する世界を 盛り上げて行けたらと思います。
今後とも、よろしくお願いいたします。